キャリアの相談を受けていると、ほぼ毎週のように耳にする言葉があります。
「自分はグローバル志向なので――」
「外資系のほうが向いていると思っていて――」
「やっぱり英語を使う環境じゃないと――」
どれも本人にとっては、自分を説明するための便利なラベルです。けれど、ラベルというのは便利な分だけ、思考を止めてしまう力もあります。
ラベルは選択肢を広げない。むしろ狭める
「グローバル人材」「グローバル志向」という言葉は、本来は広い概念のはずです。しかし会話の中で使われるときには、たいてい「外資系企業で英語を使って働く」という具体像にすり替わっている。
その瞬間、選べる道は突然狭くなります。
実際に向き合ってみると、その人が本当に求めているのは「英語を使う環境」ではないことが多いんです。たとえば――
- 自分の意見を率直に言える文化
- 評価の基準が明確である環境
- 上下関係よりも「中身」で議論できる場
- キャリアの主導権を自分で握れる感覚
これらは外資系にもあるけれど、日系でも見つかる。スタートアップにもあるし、大企業の一部の部署にもある。「グローバル」という言葉では絞り込めないものばかりです。
抽象的なラベルではなく、具体的な日常で考える
私がセッションでよくお願いするのは、こういう問いかけです。
「2年後、その新しい働き方がうまくいっているとしたら、ふつうの水曜日はどんな一日ですか?」
英語で何時間話したか、ではありません。誰と話しているか。どんな会話をしているか。何時に家に帰っているか。週末の頭の中はどうなっているか。
答えてみると、自分が本当に求めていたものが「グローバル」という言葉とは別の場所にあったと気づくことが、よくあります。
自分のラベルを点検してみる
自分が普段使っているキャリアのラベルを、いちど書き出してみてください。
- 「自分は◯◯志向だ」
- 「自分は◯◯向きだ」
- 「自分は◯◯ができないタイプだ」
そのうえで、それぞれのラベルに対して、こう問いかけてみてください。
「このラベルがなければ、自分はどんな選択肢を考え始めるだろう?」
ラベルは、選択肢を整理するためのものではなく、しばしば選択肢を見えなくするためのものです。手放してみると、思っていたよりも広い景色が見えてくることがあります。
セッションでは、こうしたラベルを一緒にほどいていく作業を行っています。1対1の30分の無料相談で、ぜひ気軽に話してみてください。
